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【試験対策】これも読んでおこう!

医療経営士試験対策 医療法の条文をまとめてみた-後編

更新日:

条文

みなさん、こんにちは。

さて今回は

医療経営士3級試験対策

医療法の条文について(後編)です。

 
条文は記憶できれば完璧ですが、おそらく難しいですし、医療経営士試験において時間対効果も悪すぎます。

前編同様に条文にざっと目を通しておいて、医療法関連の知識が頭に入りやすくしておくとよいのではないでしょうか。

 
今回は医療法の後編で医療法人関連になります。

それでは早速始めていきましょう。
 

中田くん
中田くん
今回も出番は少なそうだな。

まあまあ。
鏡さん
鏡さん

 
条文内容は、当サイトの医療法関連などのページに記載している内容と重なる部分もありますが、条文自体は記載していないので、こちらのページでも取り上げることしています。

 
それでは医療法、条文シリーズ後編のスタートです。

 

第四一条

医療法人は、その業務を行うに必要な資産を有しなければならない。
2 前項の資産に関し必要な事項は、医療法人の開設する医療機関の規模等に応じ、厚生労働省令で定める。

 
⇒病院を開設するなら必要な土地とか建物とか、必要な資産を持っていてねということ。

 

第四二条

医療法人は、その開設する病院、診療所又は介護老人保健施設(当該医療法人が地方自治法第二百四十四条の二第三項に規定する指定管理者として管理する公の施設である病院、診療所又は介護老人保健施設(以下「指定管理者として管理する病院等」という。)を含む。)の業務に支障のない限り、定款又は寄附行為の定めるところにより、次に掲げる業務の全部又は一部を行うことができる
一 医療関係者の養成又は再教育
二 医学又は歯学に関する研究所の設置
三 第三十九条第一項に規定する診療所以外の診療所の開設
四 疾病予防のために有酸素運動(継続的に酸素を摂取して全身持久力に関する生理機能の維持又は回復のために行う身体の運動をいう。次号において同じ。)を行わせる施設であつて、診療所が附置され、かつ、その職員、設備及び運営方法が厚生労働大臣の定める基準に適合するものの設置
五 疾病予防のために温泉を利用させる施設であつて、有酸素運動を行う場所を有し、かつ、その職員、設備及び運営方法が厚生労働大臣の定める基準に適合するものの設置
六 前各号に掲げるもののほか、保健衛生に関する業務
七 社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)第二条第二項及び第三項に掲げる事業のうち厚生労働大臣が定めるものの実施
八 老人福祉法(昭和三十八年法律第百三十三号)第二十九条第一項に規定する有料老人ホームの設置

 
⇒いわゆる附帯業務について。何ができるかよりも、医療法人は介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)を実施できないことを覚えておきましょう。サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームが実施できます

 

第四二条の二

医療法人のうち、次に掲げる要件に該当するものとして、政令で定めるところにより都道府県知事の認定を受けたもの(以下「社会医療法人」という。)は、その開設する病院、診療所又は介護老人保健施設(指定管理者として管理する病院等を含む。)の業務に支障のない限り、定款又は寄附行為の定めるところにより、その収益を当該社会医療法人が開設する病院、診療所又は介護老人保健施設の経営に充てることを目的として、厚生労働大臣が定める業務(以下「収益業務」という。)を行うことができる。
一 役員のうちには、各役員について、その役員、その配偶者及び三親等以内の親族その他各役員と厚生労働省令で定める特殊の関係がある者が役員の総数の三分の一を超えて含まれることがないこと。
二 社団たる医療法人の社員のうちには、各社員について、その社員、その配偶者及び三親等以内の親族その他各社員と厚生労働省令で定める特殊の関係がある者が社員の総数の三分の一を超えて含まれることがないこと。
三 財団たる医療法人の評議員のうちには、各評議員について、その評議員、その配偶者及び三親等以内の親族その他各評議員と厚生労働省令で定める特殊の関係がある者が評議員の総数の三分の一を超えて含まれることがないこと。
四 救急医療等確保事業(当該医療法人が開設する病院又は診療所の所在地の都道府県が作成する医療計画に記載されたものに限る。)に係る業務を当該病院又は診療所の所在地の都道府県(二以上の都道府県において病院又は診療所を開設する医療法人にあつては、当該病院又は診療所の所在地の全ての都道府県)において行つていること。
五 前号の業務について、次に掲げる事項に関し厚生労働大臣が定める基準に適合していること。
イ 当該業務を行う病院又は診療所の構造設備
ロ 当該業務を行うための体制
ハ 当該業務の実績
六 前各号に掲げるもののほか、公的な運営に関する厚生労働省令で定める要件に適合するものであること。
七 定款又は寄附行為において解散時の残余財産を国、地方公共団体又は他の社会医療法人に帰属させる旨を定めていること。
2 都道府県知事は、前項の認定をするに当たつては、あらかじめ、都道府県医療審議会の意見を聴かなければならない
3 収益業務に関する会計は、当該社会医療法人が開設する病院、診療所又は介護老人保健施設(指定管理者として管理する病院等を含む。)の業務及び前条各号に掲げる業務に関する会計から区分し、特別の会計として経理しなければならない。

 
⇒社会医療法人の要件についてですね。さっと目を通すくらいでいいのではとは思います。

 

第四三条

医療法人は、政令で定めるところにより、その設立、従たる事務所の新設、事務所の移転、その他登記事項の変更、解散、合併、分割、清算人の就任又はその変更及び清算の結了の各場合に、登記をしなければならない。
2 前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することはできない。

 
⇒登記に関してです。資産の総額を毎会計年度終了後2か月以内に登記しなければならないとされています。

 

第四十六条の三の三

社員は、各一個の議決権を有する
2 社員総会は、定款に別段の定めがある場合を除き、総社員の過半数の出席がなければ、その議事を開き、決議をすることができない。
3 社員総会の議事は、この法律又は定款に別段の定めがある場合を除き、出席者の議決権の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
4 前項の場合において、議長は、社員として議決に加わることができない
5 社員総会に出席しない社員は、書面で、又は代理人によつて議決をすることができる。ただし、定款に別段の定めがある場合は、この限りでない。

 
⇒出資額の多さで支配者が決まらないないように、社員一人につき一議決権であることが定められています。

 

第四十六条の三の五

社員総会の議長は、社員総会において選任する

 
⇒そのままです。公平性を保つためですね。

 

医療法人には、役員として、理事三人以上及び監事一人以上を置かなければならない。ただし、理事について、都道府県知事の認可を受けた場合は、一人又は二人の理事を置けば足りる。
2 社団たる医療法人の役員は、社員総会の決議によつて選任する。
3 財団たる医療法人の役員は、評議員会の決議によつて選任する。
4 医療法人と役員との関係は、委任に関する規定に従う。
5 第四十六条の四第二項の規定は、医療法人の役員について準用する。
6 医療法人は、その開設する全ての病院、診療所、介護老人保健施設又は介護医療院(指定管理者として管理する病院等を含む。)の管理者を理事に加えなければならない。ただし、医療法人が病院、診療所、介護老人保健施設又は介護医療院を二以上開設する場合において、都道府県知事の認可を受けたときは、管理者(指定管理者として管理する病院等の管理者を除く。)の一部を理事に加えないことができる。
7 前項本文の理事は、管理者の職を退いたときは、理事の職を失うものとする。
8 監事は、当該医療法人の理事又は職員を兼ねてはならない。
9 役員の任期は、二年を超えることはできない。ただし、再任を妨げない

 
⇒理事についてですね。基本は理事三人以上です。そして原則としては医療機関の管理者(医師or歯科医師)は理事に加わっている必要があります。
理事は二年毎に再任の手続きが必要となります。

 

第四十六条の六

医療法人(次項に規定する医療法人を除く。)の理事のうち一人は、理事長とし医師又は歯科医師である理事のうちから選出する。ただし、都道府県知事の認可を受けた場合は、医師又は歯科医師でない理事のうちから選出することができる。

 
⇒原則、理事長は医師or歯科医師ということですね。

 

第五十条

医療法人の会計は、この法律及びこの法律に基づく厚生労働省令の規定によるほか、一般に公正妥当と認められる会計の慣行に従うものとする。

 
⇒一人医師医療法人以外で、一定規模以上の医療法人は医療法人会計基準に則って財務諸表を作成する必要があります。

 

第五十二条

医療法人は、厚生労働省令で定めるところにより、毎会計年度終了後三月以内に、次に掲げる書類を都道府県知事に届け出なければならない
一 事業報告書等
二 監事の監査報告書
三 第五十一条第二項の医療法人にあつては、公認会計士等の監査報告書
2 都道府県知事は、定款若しくは寄附行為又は前項の届出に係る書類について請求があつた場合には、厚生労働省令で定めるところにより、これを閲覧に供しなければならない。

 
事業報告書などは毎会計年度終了後三月以内に提出しなければならないことは覚えておきましょう。

 

第五十四条

医療法人は、剰余金の配当をしてはならない

 
⇒医療法人の活動は非営利です。

 

第五十四条の二

社会医療法人は、救急医療等確保事業の実施に資するため、社員総会において議決された額又は寄附行為の定めるところにより評議員会において議決された額を限度として、社会医療法人債(第五十四条の七において準用する会社法(平成十七年法律第八十六号)の規定により社会医療法人が行う割当てにより発生する当該社会医療法人を債務者とする金銭債権であつて、次条第一項各号に掲げる事項についての定めに従い償還されるものをいう。以下同じ。)を発行することができる

 
⇒社会医療法人は社会医療法人債を発行できることは押さえておきましょう。

 

第五十七条

医療法人は、他の医療法人と合併をすることができる。この場合においては、合併をする医療法人は、合併契約を締結しなければならない。

 
⇒医療法人は社団同士でも財団同士でも、社団と財団とでも合併ができます

 

第六十条

医療法人(社会医療法人その他の厚生労働省令で定める者を除く。以下この款において同じ。)は、吸収分割(医療法人がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を分割後他の医療法人に承継させることをいう。以下この目において同じ。)をすることができる。この場合においては、当該医療法人がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を当該医療法人から承継する医療法人(以下この目において「吸収分割承継医療法人」という。)との間で、吸収分割契約を締結しなければならない。

 
⇒医療法人は吸収分割ができます。

 

第六十一条

一又は二以上の医療法人は、新設分割(一又は二以上の医療法人がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部を分割により設立する医療法人に承継させることをいう。以下この目において同じ。)をすることができる。この場合においては、新設分割計画を作成しなければならない。

 
⇒医療法人は新設分割ができます。

吸収分割、新設分割の中身まで突っ込まなくてもいいとは思います。(医療経営士テキスト新版の考察記事で簡単に説明はします)

分割は持ち分なし医療法人・財団法人が行うことができます。

社会医療法人、特定医療法人は対象外となります。

 

第七十条(地域医療連携推進法人)

次に掲げる法人(営利を目的とする法人を除く。以下この章において「参加法人」という。)及び地域において良質かつ適切な医療を効率的に提供するために必要な者として厚生労働省令で定める者を社員とし、かつ、病院、診療所、介護老人保健施設又は介護医療院(以下この章において「病院等」という。)に係る業務の連携を推進するための方針(以下この章において「医療連携推進方針」という。)を定め、医療連携推進業務を行うことを目的とする一般社団法人は、定款において定める当該連携を推進する区域(以下「医療連携推進区域」という。)の属する都道府県(当該医療連携推進区域が二以上の都道府県にわたる場合にあつては、これらの都道府県のいずれか一の都道府県)の知事の認定を受けることができる。
一 医療連携推進区域において、病院等を開設する法人
二 医療連携推進区域において、介護事業(身体上又は精神上の障害があることにより日常生活を営むのに支障がある者に対し、入浴、排せつ、食事等の介護、機能訓練、看護及び療養上の管理その他のその者の能力に応じ自立した日常生活を営むことができるようにするための福祉サービス又は保健医療サービスを提供する事業をいう。)その他の地域包括ケアシステム(地域における医療及び介護の総合的な確保の促進に関する法律第二条第一項に規定する地域包括ケアシステムをいう。第七十条の七において同じ。)の構築に資する事業(以下この章において「介護事業等」という。)に係る施設又は事業所を開設し、又は管理する法人

 
⇒地域医療連携推進法人を医療法でみると、初めにこう書いてあります。

簡単にいうと医療機関や介護施設のグループですね。

このグループには個人病院や診療所、株式会社以外の開設主体が参加することができます。

 

まとめ

医療法の条文シリーズはここまでとします。

前編でもお伝えした通り条文そのものが試験で問われることはないでしょうが、簡単に目を通しておくことで記憶の定着に役立つかもしれません。

 
医療法については、初級医療経営士テキストの新版(2018年7月発売)で新しく扱われている条文もあります。

新版の初級医療経営士テキストを読み込んだ私が、現在考察記事を作成中です。

もう少しお待ちください。

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