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医療経営士3級試験対策

医療の歴史:世界編

更新日:

世界地図を背景とした針時計

医療経営士試験の勉強は順調ですか?

今回は医療経営士試験において捨て分野とされる「医療の歴史」にスポットを当てていきます。

 

中田くん
確か勉強の時間対効果がよくないんじゃ?

鏡さん
初級テキスト第1巻を読もうとするとそうなるわね。

 
確かに、「医療経営士初級テキスト 第1巻:医療経営史」の約100ページを読んでも、問題は出題されて1-2問というところですから、他の分野と比較すると勉強する時間対効果は低いというのは正しいです。

 
しかしながら、1問くらいは出題されるのですよね…

 
現在、医療経営士試験は合格率がある程度一定になるように合格者数がコントロールされている印象ですから、いかに正答率を高めるかは重要です。

当サイトでは多くの受験者が「捨て」とするこの分野を拾い上げてみました。

とはいえ、出題される内容はほとんど一定ですから、取り上げる項目は多くありません。

 
薄っぺらなページになりそうな予感もしますが、「医療の歴史:世界編」のスタートです。

 

 

原始時代の医療

まずはおそらく人類最古と思われる原始時代の医療について簡単に説明です。

中田くん
原始時代っていつなの?
鏡さん
ざっくりと約6000年より以前かしら。

 
歴史を振り返ったときに、文字で書かれた記録・文献が存在することを有史というようですが、いわゆる原始時代というのは有史以前をさすようです。

そして人類最古の文字は5000-6000万年前くらいにあったようですから、原始時代はそれ以前ということになりますね。

 
約6000年前の日本は縄文時代にあたり、約5000年前の世界ではエジプトで最初のファラオが誕生したようです。

ちなみに僕が幼少期に見た大長編ドラえもん「のび太の日本誕生」の舞台は7万年前ですから、漫画を知っている人はそんな感じの時代の医療だとイメージするといいかもしれません。

 

大長編ドラえもん9 のび太の日本誕生 (てんとう虫コミックス)by Amazon

 
 
原始時代のような、はるか昔の医療ではシャーマンと呼ばれるような特殊能力を持つ人々が呪術などで病人を治療していたみたいです。

シャーマンという言葉についてなんとなくイメージは沸くものの言葉で説明となると僕には難しかったので調べました。

 

 

中田くん
ウソツキシャーマン…。おもちゃみたいだけど気になりすぎる。

鏡さん
面白そうですが、ここではシャーマンのイラストから雰囲気をつかんでください。

 
シャーマンとは霊、神霊、精霊、死霊などと交信する現象を起こすことができる能力を持った人々ようですね。

 
 

中田くん
ドラクエ3にもシャーマンってモンスターいたよね。

鏡さん
スクエア・エニックスより画像掲載許可がおりませんでした。

 
シャーマンは神様に病人の状態を告げて神様のお告げを聞き、それを元に呪術を行ったのですね。

 
さてここでいえるのは、人類最古の医療は「呪術」系だということですね。

そして、そのシャーマン達が病人の治療を行っていくうちに、薬を使って治療効果を上げるようになっていったそうです。

 

中田くん
シャーマンすげぇ。

鏡さん
日本のイタコも一種のシャーマンなのかもしれませんね。

 
後に出てくるヒポクラテスさん達のような有名人達の時代よりもはるか昔、人々は神のお告げを元に治療を開始し、治療経験などから薬の知識が体系化されていったということです。

古代の医療

 

中田くん
次は古代か。

鏡さん
だいたい紀元前3000年くらいかしら。

 
古代文明といえば、中学校の歴史で出てきた四大文明ですね。

メソポタミア、エジプト、中国(黄河)、インド(インダス)で文明が栄えたわけですが、これらの文明では紀元前3000年以上前から医療の記録が残っています。

中でもメソポタミアのシュメール民族の粘土板の医書がもっとも古いとされているらしいです。

 

シュメール民族の粘土板

粘土板

 
宗教と医療が密接に関わっていたようで、治療神が祀られていたとのこと。

 

中田くん
「治療神」響きが好きだなぁ。

鏡さん
「界王神」「破壊神」「治療神」なんてね。
中田くん
ドラゴンボール好きだったのか!?

※わからない方、ごめんなさい…

 
ちなみにメソポタミアの治療神はエア、エジプトではイムホテップがいたようで、中国では神農という人物が農業と医学の創始者とされているようですね。

イムホテップ

 

神農

 

中田くん
エアは?

鏡さん
正しい画がはっきりしませんでした。

 
治療神などについては残念ながら医療経営士試験で問われることはないでしょう。

試験対策としてまず押さえるべきは、ヒポクラテスさん達です。(「治療神」様、大変申し訳ありません…。)

 
ちなみに地球の神様といえば

 
まさか原始の人達も宇宙人が神様だとは思っていなかったでしょうね。

 

ヒポクラテスと四体液説

ヒポクラテス

ヒポクラテス

ヒポクラテスは紀元前460年頃にギリシャのコス島で生まれた実在する人物であったようです。

ヒポクラテスは、医学を原始的な神のお告げや呪術などに全てを託すのではなく、臨床と観察を重視して結果を予測することが重要と考えたとされています(経験医学)。

そして様々な功績を残し、死後100年余り経過した後「ヒポクラテス全集」という記録が編纂され、治療経験や予後、治療には薬より食養生、病気は環境に関係するなどについて記載されているとのことです。

 
さらには医師の倫理性などについて記載した「ヒポクラテスの誓い」などもあります。

 

中田くん
ヒポクラテスさん、すごいね。

鏡さん
「ヒポクラテスの誓い」は日本医師会のホームページで医師に向けて記載されているくらい有名です※。

※2018年11月16日に日本医師会の同ページへのリンクが404 Not Foundであることを確認いたしました。その前後のページは問題ないようなので、なんらかのトラブルの可能性を考えて現時点では当サイトでは上下の記事内容を変更していません。

日本医師会ホームページより

ヒポクラテスの誓い(訳:小川鼎三)

 
 医神アポロン、アスクレピオス、ヒギエイア、パナケイアおよびすべての男神と女神に誓う。私の能力と判断にしたがってこの誓いと約束を守ることを。

1.この術を私に教えた人をわが親のごとく敬い、わが財を分かって、その必要あるとき助ける。

2.その子孫を私自身の兄弟のごとくみて、彼らが学ぶことを欲すれば報酬なしにこの術を教える。そして書きものや講義その他あらゆる方法で私の持つ医術の知識をわが息子、わが師の息子、また医の規則にもとずき約束と誓いで結ばれている弟子どもに分かち与え、それ以外の誰にも与えない。

3.私は能力と判断の限り患者に利益すると思う養生法をとり、悪くて有害と知る方法を決してとらない。

4.頼まれても死に導くような薬を与えない。それを覚らせることもしない。同様に婦人を流産に導く道具を与えない。

5.純粋と神聖をもってわが生涯を貫き、わが術を行う。

6.結石を切りだすことは神かけてしない。それを業とするものに委せる。

7.いかなる患家を訪れる時もそれはただ病者を益するためであり、あらゆる勝手な戯れや堕落の行いを避ける。女と男、自由人と奴隷の違いを考慮しない。

8.医に関すると否とにかかわらず他人の生活について秘密を守る。

9.この誓いを守りつづける限り、私は、いつも医術の実施を楽しみつつ生きてすべての人から尊敬されるであろう。もしこの誓いを破るならばその反対の運命をたまわりたい。

 

中田くん
確かに現代でも通用する倫理性があるね。

鏡さん
現代風にしたものがジュネーブ宣言(1948年)よ。

 
さて、それでは四体液説に進みましょう。

医療経営士試験問題で世界史分野といえば、この四体液説が絡んできます。

医学部の授業でもあったかどうか…

きっと出題者にヒポクラテスさんのファンがいるに違いありません。

 
話を元に戻しましょう。

四体液説とは、人間の身体には「血液、粘液、黄胆汁、黒胆汁」の4種類の体液があり、これらの調和が乱れると病気になるという考え方です。

ヒポクラテスは患者の身体から出る体液を観察した結果、そのように考えるに至ったのですね。

体液を観察するヒポクラテス

四体液説を突っ込んで考えていくと難しいことになっていくので、医療経営士3級試験対策としては、「ヒポクラテス ⇒ 四体液説をとなえた」と覚えておきましょう。

 

中田くん
ヒポクラテスさん、ほんとすごいね。

鏡さん
その功績から「医学の父」や「医学の祖」などと呼ばれていますね。

 

ガレノスによる四体液説の完成

ガレノス

ガレノス

 
ヒポクラテスが生きた時代から約600年程の月日が流れた後、ギリシャにガレノスが登場します。

ガレノスは臨床医としての経験と多くの解剖によって体系的な医学と四体液説を確立しました。

そして彼によって確立された医学は古代医学の集大成をなし、その学説はその後ルネサンスまでの1500年以上にわたって支持されたようです。

 

中田くん
1500年以上!?

鏡さん
ハーヴェイさんが出てくるまで続いたのね。

 
またガレノスは「生命現象のすべてはプネウマ(精気、霊気)によって支配されている」という精気論を提唱しました。

心臓にはバイタル精気(生命維持)、脳にはアニマル精気(知的、運動活動)、肝臓にはナチュラル精気(栄養維持)が存在するとして、それらは血管系などで繋がっているとしています。

しかし、動脈・静脈の区別はされておらず、血液は末端で全て消耗されると考えられていました。

 

中田くん
消耗されると血液がなくなるけど…

鏡さん
小腸から送られてくる栄養をもとに肝臓で血液が作られると考えたのよ。

 

ガレノスの血管系統図

ガレノスの血管系統図

 
ガレノス ⇒ 四体液説の確立

 

近世の医療

 

中田くん
古代からいきなり近世?

鏡さん
一般的には5世紀から15世紀あたりを中世と考えます。

ガレノス理論は1500年余り続いたため、次のお話は中世を飛ばして近世ということになります。

古代とか中世とか近世とかについては、医療経営士試験で問われることはないので気にしないでいきましょう。

 

ハーヴェイと血液循環説

ウィリアム・ハーヴェイ

ウィリアム・ハーヴェイ

 
前述の通り、1500年余り続いたガレノス理論を最初に破ったのが、イギリスの医学者ウィリアム・ハーヴェイ(1578-1657)でした。

彼は医学に動物実験を取り入れた功労者ですが、血液は末端で消耗されるのではなく、体内を循環していると考えて実験を行っていました。

そして、静脈弁を発見することにより血液が循環することを立証したのです。

 

ハーヴェイの静脈弁の証明

ハーヴェイの静脈弁の証明

 
図では静脈を指で圧迫しても血液が逆流しないこと、すなわち静脈弁があるということを証明しています。

 

中田くん
ついにガレノス理論破れたりか…

鏡さん
むしろよくここまで持ったかと。

 
ハーヴェイ ⇒ 血液循環説

 

モルガーニの人体解剖

ジョバンニ・バティスタ・モルガーニ

ジョバンニ・バティスタ・モルガーニ

 
ハーヴェイの血液循環説でガレノス理論が破られたわけですが、それでも四体液説は翻されてはいませんでした。

その四体液説を完全に否定したのが、イタリア・パドア大学の解剖学教授であったジョバンニ・バティスタ・モルガーニ(1682-1771)です。

モルガーニは59年の間に数百体の人体解剖を行い、病気には病巣があることを突き止めました。

これにより、病気の原因は四体液のバランス異常としていたガレノス説は否定されました。

モルガーニは「病状とは病んだ器官の悲鳴である」との有名の言葉を残し、その功績から「病理解剖学の祖」とも呼ばれています。

 

中田くん
数百体の人体解剖…。自分には無理だな。

鏡さん
普通の人はすることないので大丈夫です。

 
実はモルガーニより以前に、神聖ローマ帝国の医師であるヴェサリウスは人体解剖を行い、その著書である「ファブリカ」において、ガレノスの幾多の誤りを修正しています。

しかし、ヴェサリウスについては医療経営士初級テキストで触れてないので、覚えなくていいかと考えます。

 
モルガーニ ⇒ 人体解剖学、四体液説の否定

 

フランス革命による打聴診法

民衆を導く自由の女神

民衆を導く自由の女神

 
時は過ぎ、1789年にフランス革命が起こりました。

そしてそこで病院を中心とした医学が生まれたということになっています。

経緯は調べませんでしたが、革命で病人が増えたのかな?

病院を中心とした医学とは、診察を第一として、病理解剖で病気の原因を確かめるということのようです。

そんな流れで打聴診法が生まれたとされています。

 

近世から近代の医療変化

 

X線を発見したレントゲン

ヴィルヘルム・コンラート・レントゲン

ヴィルヘルム・コンラート・レントゲン

 

中田くん
レントゲンって健診とかでやる検査の名前だと思ってた。

鏡さん
X線を使用しているので、発見者の名前をとってレントゲン検査なんていわれてましたね。

 
19世紀末にヴィルヘルム・コンラート・レントゲン(1845-1923)がX線を発見したことで画像診断学が大きく前進しました。

現在の臨床現場ではX線を使用した検査は、胸部X線検査やCT検査などと呼ばれることが一般的になっており、レントゲン検査と呼ぶことは少なくなっています。

しかし、高齢者などでは「レントゲン検査」と言った方が伝わりやすいことがありますので、使い分けてよいと考えます。

 

19世紀医学最大の発見といえる病原性細菌の発見

アントーニ・ファン・レーウェンフック

アントーニ・ファン・レーウェンフック

 
オランダの生物学者であるレーウェンフック(1623-1723)が歴史上で初めて、顕微鏡を使用して微生物を確認したとされています。

 
病原性細菌が発見される前は、空気で感染すると考えられていましたが、その原因は細菌であることが突き止められました。

活躍したのはフランスの科学者ルイ・パスツール(1822-1895)、ドイツの細菌学者・化学者エールリヒ(1854-1915)、同じくドイツの医師・細菌学者コッホ(1843-1910)などです。

ルイ・パスツール

ルイ・パスツール

パウル・エールリヒ

パウル・エールリヒ

ロベルト・コッホ

ロベルト・コッホ

 

中田くん
コッホさんて結核菌を発見したよね!

鏡さん
炭疽菌も発見していますよ。

 
レントゲン ⇒ X線
フック ⇒ 顕微鏡
「パスツール ⇒ 細菌」
「エールリヒ ⇒ 細菌」
コッホ ⇒ 細菌

 

外科革命

さてこのページも、もう少しで最後です。

ここでは外科治療の革命について簡単に解説です。

 
外科治療は古来より行われてきたわけですが、痛みのために一定の制限を受けてきました。

19世紀になってモルヒネが抽出されるようになると、麻酔薬の研究が進みます。

麻酔薬によって痛みのコントロールができるようになると、外科革命が起きました。

 
それまでは原因がわかっても、患部を取り除けなかったものが、外科手術によって治療できるようになったのです。

 
ウィーン大学教授のテオドール・ビルロート(1829-1894)は1881年に世界で初めて胃癌の摘出手術に成功しました。

その後、薬物療法に頼っていたそれまでの医療から、患部を取り除く外科治療が大きく前進していくことになりました。

テオドール・ビルロート

テオドール・ビルロート

 

中田くん
胃癌の手術患者でビルロートIとかⅡとか聞くことがあるね。

鏡さん
ビルロート教授が考案した、胃切除後の残胃と腸をつなぐ方法のことね。

ビルロートI法とⅡ法

http://medical-dictionary.thefreedictionary.com/covered+operationより

 
ビルロート ⇒ 胃癌手術

 

まとめ

さて、「医療の歴史:世界編」はここまでにします。

調べれば調べるほど、まだまだ偉人はいるのですが、きりがなくなってしまいますね。

ラエンネックの聴診器発明、ウィリアムソン・ロングのエーテル麻酔、メンデルの遺伝法則発見などなど…。

 
これからの医療経営を考える医療経営士に、医療の歴史的知識がなぜ必要なんだ?って感じですが、医療の世界史として出題されるのであれば、当サイトの予想問題集にもあるとおり、古代から近代あたりのことではないでしょうか。

 
時代とともに変化した医療の流れと、誰が何をしたのかを覚えておけば試験対策としてはOKでしょう。

 

 

 
次は日本編を作ろうかと思いますが、試験で狙う得点の割にページ作成労力は結構かかるので悩み中です…

一応、「スマホでできる医療経営士予想問題集」には日本の歴史問題も載せてありますし。

ということで、次回のテーマはまだ未定ですが、またよろしくお願いいたします。

 
ここまで読んでいただいてありがとうございました。

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